MASSIVE ATTACK

  • MCの3DとDJのダディーGを中心とするテクノグループ。
  • イギリス、ブリストル出身であるためブリストル・サウンドと呼ばれることもあるが、海外ではトリップ・ホップと呼ばれる。
  • 他のテクノグループに比べ、サウンドが陰鬱で、時代の空気の別の側面を反映したとも言える。
  • 2000年代以降は事実上3Dのソロ活動となっている。
  • 社会問題に関心が高く、ライブでは政治的主張を伴う映像が展開される。

1
BLUE LINES

1991年。DJ3人によるグループ。イギリス出身。リズムよりもメロディーを聞かせるような曲が多い。全曲ともまとまった量の歌詞があり、インストはない。反復するリズムが延々と流れることもない。3人のうち2人はボーカルもとり、それに加えて4人のボーカルも参加している。ボーカルには女性もいる。全体的にゆっくり音楽が進む。

2
PROTECTION

1994年。前作と同じく、女声ボーカルがあり、ミドルテンポを中心に進んでいく。低音を強調しており、ドローン効果を生んでいる。「カーマコーマ」収録。「ハートに火をつけて」はドアーズのカバー。オルガンやギターは出てこない。

NO PROTECTION

1995年。「プロテクション」のリミックス盤。

3
MEZZANINE

1998年。曲がやや長くなり、ドローン効果も大きくなっている。男声ボーカルは抑揚を抑え、全体のメロディーを低く保っている。不気味さのような、重厚な響き方が緊張感を作っている。代表作。

4
100th WINDOW

2003年。1人抜け2人編成。キーボードやサンプリングではなく、実物の楽器も多く使われているという。しかし、大きなサウンドの変化はなく、なだらかに低音が移り変わっていく。シンニード・オコーナーが参加。メロディーには東洋風の響き方も見られる。

 
DANNY THE DOG ORIGINAL MOTION PICTURE SOUNDTRACK

2004年。映画のサウンドトラック。このアルバムとよく雰囲気が似ているのはピンク・フロイドの「モア」。21曲全曲がインストで、デビュー当時のサウンドに近い。

5
HELIGOLAND

2010年。リズムやベースの音程を低くし、全体の音の数も抑えている。いつも通りの張りつめた雰囲気がある。ダンス音楽としてのクラブ・ミュージックという(外部からの)くくりを否定するようなサウンドだ。ホーンセクションやストリングスを効果的に使い、メロトロンのような音も聞こえる。聞くためのダンス音楽ということなら、ジャズにおけるビ・バップと同じ革新的音楽ということになる。