GWEN STEFANI

  • ノー・ダウトの女性ボーカル。アメリカ出身。サウンドの柔軟性が高く、若い女性の日本語も取り入れている。

1
LOVE.ANGEL.MUSIC.BABY.

2004年。ノー・ダウトのボーカル、グウェン・ステファニーのソロ・アルバム。ポップでエレクトロ・サウンド全開だ。ノー・ダウトの「ロック・ステディ」を聞きやすくしたサウンド。80年代ニューウェーブ風の曲もある。オープニング曲の「ホワット・ユー・ウェイティング・フォー?」はスパークスのボーカルに似た歌い方。「クール」は80年代風。「バブル・ポップ・エレクトリック」はスティービー・ワンダーの「パートタイム・ラヴァー」のリズム・マシーンを思い出す。「ホワット・ユー・ウェイティング・フォー?」に日本語が出てくる。「原宿ガールズ」は日本の女性による日本語が大量に挿入される。日本ではインパクトが大きいだろう。

WHAT YOU WAITING FOR?

2004年。シングル盤。

2
THE SWEET ESCAPE

2006年。前作よりも曲の幅が広がり、ポップスとしてとても高水準だ。曲ごとにプロデューサーが異なり、主にヒップホップで活躍するプロデューサーが多い。80年代風サウンドはほとんどなく、今を反映したサウンドだ。アフリカ系女性がこのアルバムを出していれば、ヒップホップ・ソウル、もしくはヒップホップ風ポップスと認識されるだろう。日本人なら、そこにアフリカ系女性にまとわりつく「ソウル」や「生き方」を探し出そうとするかもしれない。このアルバムがグウェン・ステファニーという白人によって作られたことで、そうした(ソウルの類の)重さから解放されている。グウェン・ステファニーだからこそ肩ひじ張らずに聞ける。オープニング曲の「グウェン姐さんのねじ巻き行進曲。」はヨーデルを使った行進曲風の曲で意外性が高い。アルバムタイトル曲はポップ。「アーリー・ウィンター」「ワンダフル・ライフ」は80年代ニューウェーブ。日本盤発売は2007年。