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GRIMES

1
GEIDI PRIMES
2010年。シンセサイザー、サンプラー等を使い、1人で全曲を作る。単純にポップとは言えない前衛的なポップさで、ボーカルは奥行きのある残響がほぼ全曲にある。東洋的な「Sardaukar Levenbrech」や「Shadout Mapes」は李香蘭、矢野顕子、ケイト・ブッシュのようなボーカルだ。「Avi」は80年代シンセサイザー・ポップ風。全体として、コンピューター・マジックよりも実験的で、ノイズが多めで、未完成だ。このアルバムだけで次世代の旗手のような評価はしにくい。デジタル配信のみで発表され、「ハルファクサ」の発表後CD化された。11曲で31分半。
2
HALFAXA
2010年。シンセサイザー、サンプラーの扱いに慣れたのか、曲が滑らかに進む。できた曲を寄せ集めてアルバムにしたような前作とは異なり、中世の宗教音楽やエンヤを思わせる曲調が多くを占める。ボーカルの奥行きは変わらず、ボーカルとシンセサイザーによってドリームポップの雰囲気を醸成している。リズムは明瞭で、前作から最も進歩した部分だろう。15曲で52分。
DARKBLOOM
2011年。グライムスの曲が5曲、シンセサイザー奏者のディオンの曲が4曲入った共作盤。いわゆるスプリット盤。グライムスの曲は「ハルファクサ」のサウンドを継承している。グライムス、ディオンとも1曲目はインスト曲。「ヴァネッサ」収録。
3
VISIONS
2012年。ボーカルメロディーが明るめになり、エンヤのような浮遊感を持つ。リズムが強調されていることが多く、エレクトロニクスによるビート音と明るめのメロディーによって、アルバム全体がポップな印象を与える。「ビー・ア・ボディ(侘寂)」はもともとの曲名に漢字が使われている。侘びや寂を思わせる音響はない。「サーカムアンビエント」「スキン」ではドリー・パートンやマライア・キャリー並みの高音ボーカルが出てくる。
4
ART ANGELS
2015年。近年の若手女性歌手のアルバムかというようなポップではつらつとしたサウンド。ボーカルもシンセサイザーも浮遊感なく、明瞭なメロディーになっている。前作までとは連続性がかなり薄れているが、「イージリー」「ワールド・プリンセスII」にはドリームポップの面影が残る。前衛性はほぼ消えており、グライムスの個性の重要な部分がなくなっているのは好みが分かれるだろう。1人で全ての音を構成しているとはいえ「スクリーム」「フレッシュ・ウィズアウト・ブラッド」「キル・ヴィー・メイム」「ピン」はエレキギターを模した音も使うバンドサウンド。

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