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ENTER SHIKARI

 
ANYTHING CAN HAPPEN IN THE NEXT HALF HOUR...
2007年。シングル盤。アルバム未収録曲2曲収録。「キッキン・バック・オン・ザ・サーフェイス・オブ・ユア・チーク」の前半はヘビーメタルの上にトランスが乗る典型的なサウンド。後半は曲調が変わる。「キープ・イット・オン・アイス」はトランスというよりはエレクトロニクスのサウンドで、全体としての音もロックではない。
1
TAKE TO THE SKIES
2007年。ボーカル兼エレクトロニクス、ギター、ベース兼ボーカル、ドラムの4人編成。17曲入っているが6曲はタイトルがない。実質11曲。演奏の基盤はスラッシュ・メタルもしくは転調の多いラウド・ロックで、ボーカルは咆哮型ボーカルと通常のボーカルを使い分ける。ここまではヘビーメタル、ラウド・ロック寄りのスクリーモになる。このバンドを特徴づけているのは、この上にトランスのようなエレクトロ・サウンドが乗るというところだ。「ジョニー・スナイパー」などはキーボードやシンセサイザーと言っても差し支えないような音。ロックとして本格的に売り出されるサウンドとしてはあまり聞かれない組み合わせだが、いずれは出てくるであろうことが予想されたスタイルだ。ただ、ヘビーメタルのファンとトランスのファンがお互いに軽い侮蔑の意識を持っていることが災いし、サウンドの面白さが伝わっていない面がある。音楽的許容が特に狭い(日本の)ヘビーメタル・ファンを考えると、このバンドの売り出し方に「メタル」を使わない方がよかった。「ソーリー・ユア・ノット・ア・ウィナー」収録。
 
JONNY SNIPER
2007年。シングル盤。アルバム未収録曲1曲収録。「アシッド・ネイション」はエレクトロニクスによって曲が盛り上がり、ベースになっている音はあくまでもヘビーメタルになっているので、うまく融合させた曲といえる。「ソーリー・ユア・ノット・ア・ウィナー」はライブ・バージョン。
2
COMMON DREADS
2009年。エレクトロニクスを大胆に取り入れたロック・サウンドが個性として定着し、他のジャンルを引っ張り出すことが適切ではなくなってきた。何かに土台の上に何かを加えた、すなわちスクリーモやラウド・ロックの上にエレクトロサウンドを乗せた、というサウンドではない。双方が互いに交錯しながら、不可分に成り立っている。エレクトロニクスの部分は、特定のサウンドを持ったキーボードの音とも解釈できるが、それでもその音を十分に活かした曲になっている。
 
LIVE FROM PLANET EARTH
2011年。ライブ盤。バンドとエレクトロニクスを十分に制御し、余裕を持った演奏だ。歓声が適度に聞こえ、盛り上がる。DVDが2枚付いており、CD収録のライブはDVDの1枚目にも入っている。2枚目のDVDにはサマーソニックのライブも入っている。エンター・シカリは2009年から2013年まで毎年ライブ盤を出しており、日本盤が出ているのは2011年の3枚目のみ。
3
A FLASH FLOOD OF COLOUR
2012年。ドラムとギターの音が重くなり、エレクトロニクスの高音との対比が明確だ。ボーカル兼エレクトロニクスの他にギター、ベース、ドラムの3人もボーカル、コーラスとして重要な役割を果たしている。ロックとエレクトロ音楽の折衷はロック側とエレクトロ音楽側の両方から試みられているが、ギター、ベース、ドラムによるロックの重厚さはエレクトロニクスでは代替できないようだ。
4
THE MINDSWEEP
2015年。オープニング曲を「ジ・アピール&ザ・マインドスウィープ1」とし、最後の12曲目を「ジ・アピール&ザ・マインドスウィープ2」とするコンセプト盤。「ワン・トゥルー・カラー」「ゼアズ・ア・プライス・オン・ユア・ヘッド」「ディア・フューチャー・ヒストリアンズ…」「ジ・アピール&ザ・マインドスウィープ2」は弦楽器、ホーンセクション等のアナログ楽器を使う。エレクトロニクスとアナログ楽器、ハードコアと弾き語りなどがよく対比されている。「ディア・フューチャー・ヒストリアンズ…」が聴きどころ。「ジ・アピール&ザ・マインドスウィープ2」は偶然かどうか不明だがプロコフィエフの「ロメオとジュリエット」の「モンタギュー家とキャプレット家」のメロディーが出てくる。デビュー時はハードコアにエレクトロニクスを大胆に導入したこと自体が新しかったが、このアルバムでは作風が進んでいる。

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