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CRADLE OF FILTH

1
THE PRINCIPLE OF EVIL MADE FLESH
1994年。ギター2人、キーボードを含む6人編成。イギリス出身。キーボードによるインスト曲をはさみ、メロディアスで展開のあるヘビーメタルが続くが、ボーカルだけが特異な発狂型になっている。歌詞は宗教に関するものが多いが、明らかにエンターテイメント性を狙っていることが分かり、内容はそれほど過激とも言えない。売れる要素は多分にある。「オブ・ミスト・アンド・ミッドナイト・スカイズ」のイントロはバッハの「トッカータとフーガ」。
 
VENPIRE OF DARK FAERYTALES IN PHALLUSTEIN
1996年。6曲入りシングル。「シー・モーンズ・ア・レングスニング・シャドウ」と「ザ・レイプ・アンド・ルイン・オブ・エンジェルズ(ホザナス・イン・エクストリミス)」はすばらしい。シングルでも日本盤を出す価値がある。
2
DUSK AND HER EMBRACE
1996年。さらに曲が練られている。音楽性に関係なく、他のブラック・メタル勢に差をつけている。「フューネラル・イン・カルペチア」と「ホーンテッド・ショアズ」はいい。このころから日本でもラジオで曲がかかるようになった。
3
CRUELTY AND THE BEAST
1998年。邦題「鬼女と野獣」。激しさだけでなく、ドラマチックさも使いこなせるようになっている。ブラック・メタルの代表的なバンドの一つとなり、このアルバムの出来がよかったことで日本での認知度が上がった。そのままホラー映画のサウンドトラックに使えそうなサウンド。
 
 
FROM EMBRACE TO ENSLAVE E.P.
1999年。シングル。
4
MIDIAN
2000年。前作に続きコンセプト盤。オーケストラと合唱団を使っている。ラプソディーと同様に映画音楽的だ。個々の曲の良し悪しよりも全体としての良さを追求しようとしている。オーケストラを多用したサウンドをシンフォニックと呼ぶならば、シンフォニックなブラック・メタルの最高レベルに位置するアルバム。ジャケットとブックレットのデザインはすばらしい。ボーナストラックはサバトのカバーだが、ボーカルはそっくり。
 
LOVECRAFT&WITCH HEARTS
2002年。ベスト盤。2枚組。「信仰の歪んだ釘」などリミックス・バージョンを含む。
5
DAMNATION AND A DAY
2003年。4曲ずつ4部構成で16曲。過去の歴史遺産から新たにストーリーを作ってコンセプト盤にするのは、ヨーロッパの主要ヘビーメタルバンドと同じ。サウンドが違うだけで、興味の対象や手法はイギリス人といえどもヨーロッパ人そのものだ。オーケストラと合唱団が参加。
6
NYMPHETAMINE
2004年。短いインスト曲が挟まっていた初期のアルバムに近いが、質は大きく違う。一般のヘビーメタルとしても高品質。通常の女性ボーカルも入っている。今回もコンセプト性がある。
7
THORNOGRAPHY
2006年。ブラック・メタルのイメージを残すのはボーカルくらいになり、バックの演奏は一般的なヘビーメタル。ストリングスは必要に応じて使っているが、以前ほど大仰にはなっていない。曲の質が安定しているので、サウンドがどんな方向に変わっても評価の高さはそれほど変わらない。ただ、質の高さが実感できるのはヘビーメタル・ファンだけであろうというのも推測できる。曲をもう少し分かりやすくしてもクレイドル・オブ・フィルスなら十分質を維持できるであろうと思うが、そのようなバンドがほとんどいないというのがこのジャンルの弱いところだ。逆にいえばクレイドル・オブ・フィルスは突出した実力を持っているということだ。
8
GODSPEED ON THE DEVIL'S THUNDER
2008年。ギターが1人抜け、ドラムが交代、4人編成。ホラー映画にデスメタル、ブラックメタルが覆い被さったようなサウンド。オープニング曲は序曲、エンディング曲は終曲となっている。それぞれの曲がすばらしく、クレイドル・オブ・フィルスとはこのようなバンドであるということを最も分かりやすく、高品質に伝えている。アルバムタイトル曲は秀逸。
9
DARKLY,DARKLY,VENUS AVERSA
2010年。邦題「蔭黒の女神アヴェルサ」。ギターとキーボードが加入し6人編成。ヨーロッパ出身のバンドとして、キーボードによるストリングスの音は厚く、奥行きが深い。ハードな曲ではドラムがリズムを埋め尽くすほどの高速演奏だ。「リリス・イマキュレート」ではキーボードが明るいメロディーになる。「フォーギヴ・ミー・ファーザー(アイ・ハヴ・シンド)」はゴシックメタル。

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