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CELINE DION

1
UNISON
1990年。80年代特有のシンセサイザーを多用したロックに、力強いセリーヌ・ディオンのボーカルが乗る。雑音や不協和音を極力排した清潔なサウンドだ。セリーヌ・ディオンは作曲に参加せず、全曲が提供曲。「エニイ・アザー・ウエイ」「イフ・ラヴ・イズ・アウト・ザ・クエスチョン」はブリス・バンドのポール・ブリス、「あなたといれば」「アイ・フィール・トゥー・マッチ」はキーン・ブラザーズノトム・キーン、「ラヴ・バイ・アナザー・ネーム」はデイヴィッド・フォスター、「ハヴ・ア・ハート」はアルド・ノヴァが作曲に参加し、ドラムはTOTOのジェフ・ポーカロが演奏している。「アイ・フィール・トゥー・マッチ」「ハヴ・ア・ハート」のギターはマイケル・ランドウ。「哀しみのハート・ビート」収録。日本盤は1991年発売。
2
DION CHANTE PLAMONDON
1991年。邦題「フランス物語~セリーヌ・ディオン、プラモンドンを歌う~」。プラモンドンとはフランス語の作詞家。フランス語で歌っている。4曲が新曲、8曲がカバー。「ユニゾン」と同じようなサウンドと歌い方で、フランスを思わせる音楽的意匠は少ない。「愛の世界」日本盤は1994年発売。
3
CELINE DION
1992年。バラードが増え、朗々と歌う曲が増えた。作曲の多くをダイアン・ウォーレン、ウォルター・アファナシエフが担っており、幅広い層に受け入れられる曲ばかりだ。マライア・キャリーとともに時代の節目に登場し、本格的な歌唱を聴かせる歌手としての注目を2人で分け合っている。「ビューティ・アンド・ザ・ビースト~美女と野獣のテーマ~」はピーボ・ブライソンと協演。
4
THE COLOUR OF MY LOVE
1993年。邦題「ラヴ・ストーリーズ」。「ユニゾン」と「セリーヌ・ディオン」のプロデューサーが両方参加し、この2作を合わせたようなサウンドとなっている。愛を統一テーマにしたような曲が並ぶ。オープニング曲の「パワー・オブ・ラヴ」は歌唱力を生かし、セリーヌ・ディオンの歌手としての特長をよく表している。「ミスレッド」は珍しくダンス調。「めぐり逢えたら・愛のテーマ」はビクター・ヤング楽団の「恋に落ちた時」のカバー。「シンク・トワイス」はキング・クリムゾンのピート・シンフィールドが作詞している。「ラヴ・ダズント・アスク・ホワイ」はバリー・マンとシンシア・ワイルが作詞作曲しているが、社会性はなく、ラブソングになっている。
5
D'EUX
1995年。邦題「フレンチ・アルバム」。フランス語で歌っているが、曲はアメリカのポピュラー音楽に準じている。「私を見て」「貴方について行く」はロックンロール。「私を見て」はこれまでのセリーヌ・ディオンの曲で最もアップテンポではないか。「運命」はウェストコースト・ロック。「異教徒の祈り」はゴスペル風。「愛をふたたび」「父祖の記憶」などは英語版のアルバムと同様の曲調だ。作詞作曲のほとんどはフランス人シンガー・ソングライターのジャン・ジャック・ゴールドマン。日本盤は1996年発売。
6
FALLING INTO YOU
1996年。同時期にデビューしたマライア・キャリーが歌唱力を抑えたポップス路線に転向し、結果的にセリーヌ・ディオンが伝統的唱法で本格的に歌う第一人者となった。使われる楽器が増え、ホーンセクション、パーカッション、サックス、スパニッシュギターを使う。それに伴って曲のジャンルも広がっている。コーラスも大幅に増えた。「デクラレーション・オブ・ラヴ」はソウル、「メイク・ユー・ハッピー」はややレゲエ調、「ユア・ライト」はアルド・ノヴァの作曲らしく、ハードロック系のバラードだ。「フライ」はゴスペル風。オープニング曲の「イッツ・オール・カミング・バック・トゥ・ミー・ナウ」はミートローフ、パンドラズ・ボックスのジム・スタインマンが単独で作詞作曲し、7分半と異例の長さだ。「オール・バイ・マイセルフ」はエリック・カルメン、「リヴァー・ディープ、マウンテン・ハイ」はティナ・ターナー、ダイアナ・ロス&ザ・シュープリームスのカバー。日本盤のボーナストラックとなっている「トゥ・ラヴ・ユー・モア」はクライズラー&カンパニーと協演し、日本でヒットしている。
7
LET'S TALK ABOUT LOVE
1997年。作曲者が多彩になり、ゲスト参加のアーティストが多い。映画「タイタニック」の挿入曲「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」を収録していることがこのアルバムの重要な特長だが、アルバム全体としては以前よりもさらに豪華なゲスト参加と、広い。「ザ・リーズン」はキャロル・キングが作曲し、ピアノを弾き、ジョージ・マーティンがプロデュースしている。「イモータリティ」はビー・ジーズの3人が作曲し、コーラスでも参加しているが、ディスコ調ではなくバラード。「トリート・ハー・ライク・ア・レディ」はレゲエ歌手のダイアナ・キングが参加し、若いアフリカ系アーティストのようなダンス曲を協演している。「アイ・ヘイト・ユー・ゼン・アイ・ラヴ・ユー」は三大テノールのルチアーノ・パヴァロッティ、「テル・ヒム」はバーブラ・ストライサンドと、他のアーティストではほとんど不可能な協演を、ひとつのアルバムで実現させている。アルバムタイトル曲はブライアン・アダムスが作曲している。
8
S'IL SUFFISAIT D'AIMER
1998年。邦題「愛するだけでよかったら」。フランス語によるアルバム。「フレンチ・アルバム」とほぼ同じ体制で制作している。曲の前半で声を抑えて歌い、マライア・キャリーを思わせる。「あなたを信じる」「私は歌う」「自然に身をまかせて」は全編が抑制的なボーカルだ。「大地」はアメリカのロック風。「自然に身をまかせて」はカリブ海風。「すべてのブルースはあなたのため」は歌詞の半分が英語で歌われるブルースロック。「フレンチ・アルバム」に続き、作詞作曲のほとんどはジャン・ジャック・ゴールドマン。日本盤は1999年発売。
9
THESE ARE SPECIAL TIMES
1998年。邦題「スペシャル・タイムス」。クリスマス企画盤。選曲は意図的にスタンダード曲を外しており、ビング・クロスビーの「ホワイト・クリスマス」や「もろびとこぞりて」「サンタが街にやってくる」などは歌っていない。シューベルトの「アヴェ・マリア」、「ブラームスの子守歌」などクラシック曲が3曲あり、有名曲ではナット・キング・コールの「ザ・クリスマス・ソング」、エルヴィス・プレスリーの「ブルー・クリスマス」、ジョン・レノン&オノ・ヨーコの「ハッピー・クリスマス(戦争は終わった)」も歌っている。このアルバムのために書かれた曲もあり、トゥイステッド・シスターのディー・スナイダーが作曲した「ザ・マジック・オブ・クリスマス・デイ(ゴッド・ブレス・アス・エヴリワン)」は意外な提供曲だ。「アデステ・フィデルス(オー・カム・オール・イェ・フェイスフル)~神の御子は今宵しも」は合唱隊が参加した重厚な編曲。それ以外はこれまでの曲とあまり変わらないが、「クリスマス・イヴ」はベルを使ったありふれた編曲だ。
ALL THE WAY A DECADE OF SONG
1999年。邦題「ザ・ベリー・ベスト」。ベスト盤。17曲のうち後半の7曲は新曲。ベストの10曲は発売地域によって選曲が異なる。日本はエリック・カルメンの「オール・バイ・マイセルフ」のカバーを収録している。新曲のうち前半3曲はこれまでのポピュラー路線。「オール・ザ・ウェイ」はフランク・シナトラの曲をカバーし、擬似的にデュエットしている。その後の3曲はストリングスを使ったドラマチックな曲。このアルバムで活動休止。
10
A NEW DAY HAS COME
2002年。活動再開。ジャケットのイメージを明るくし、曲はこれまでよりもポップになった。したがって朗々と歌い上げる曲や迫力のある歌唱がある曲は少なくなっているが、いくつかの曲のサビでは伸びのあるボーカルを聞かせる。「アイ・サレンダー」はこのアルバムの中では突出してドラマチック。「アット・ラスト」はエッタ・ジェームス、「ネイチャー・ボーイ」はナット・キング・コールのカバー。
11
ONE HEART
2003年。「ハヴ・ユー・エヴァー・ビーン・イン・ラヴ」は前作にも収録されている。「ソーリー・イン・ラヴ」は前作収録曲のバージョン違いで、このアルバムが前作の曲の再利用というイメージを帯びる。オープニング曲の「アイ・ドローヴ・オール・ナイト」と「ラヴ・イズ・オール・ウィー・ニード」、「ワン・ハート」「ネイキッド」「クダ・ウダ・シュダ」などは若手女性歌手が歌うような曲。セリーヌ・ディオンがわざわざ歌わなくてもいいようなポップな曲だが、それがこれだけあるということは、活動再開以降ファン層の拡大を意図しているとみられる。従来路線の曲は「ソーリー・イン・ラヴ」「アイ・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ」など。
12
1 FILLE&4 TYPES
2003年。邦題「1人の女と4人の男」。フランス語によるアルバム。タイトル通り、セリーヌ・ディオンと男性4人によって制作されている。「フレンチ・アルバム」「愛するだけでよかったら」を主導したジャン・ジャック・ゴールドマンもその4人に含まれているが、今回は脇役。裏ジャケットはアメリカを思わせる写真が使われ、「ヌ・ブージェ・バ~動かないで」「ルティアン・モワ~私を引き止めて」はアメリカらしさが出ている。「アプロン・モワ~私に教えて」とエンディング曲は男性もリードボーカルをとっている。英語によるアルバムがこのアルバムのような曲調なら、評価が変わっているだろうと思わせてしまうのは皮肉だ。
A NEW DAY...LIVE IN LAS VEGAS
2004年。ライブ盤。
13
MIRACLE
2005年。写真集と一体で発売されたアルバム。
14
D'ELLES
2007年。邦題「愛のうた」。フランス語によるアルバム。
15
TAKING CHANCES
2007年。「ア・ニュー・デイ・ハズ・カム」以降、セリーヌ・ディオンとしては1990年代の本格歌唱路線から新しい段階に入り、曲の幅も広げているが、1990年代のイメージをセリーヌ・ディオンの「本来の姿」と考える人の多さにより、2000年代のアルバムの評価は高くない。しかし、そのような特定の視点にこだわらなければ十分に質の高いアルバムだ。「サプライズ・サプライズ」「ア・ワールド・トゥ・ビリーヴ・イン」のような迫力のあるボーカルもあり、ソウルやロックもあって、バランスをとりながら、曲ごとに歌唱力の高さを見せる。「アローン」はハートのカバー。「ライト・ネクスト・トゥ・ザ・ライト・ワン」はティム・クリステンセンのカバー。
COMPLETE BEST
2008年。ベスト盤。日本のみの発売。
16
SANS ATTENDRE
2012年。フランス語によるアルバム。
17
LOVED ME BACK TO LIFE
2013年。若手女性歌手のアルバムに近い「ワン・ハート」の路線。「ディドント・ノウ・ラヴ」の高音部分などは表現力を重視した歌い方で、ポップな曲もそのポップさに合わせた歌い方をしている。NE-YOの協演する「インクレディブル」はヒットするだろう。スティービー・ワンダーと協演する「オーヴァージョイド」、ジャニス・イアンの「17歳の頃」は有名曲なので、どう編曲しているか、どう歌っているかが聞き所になるが、大きくは改変していない。日本盤ボーナストラックにあるジャーニーの「オープン・アームズ」は原曲のサム・クック風ソウル感が失われており、ボーナストラック扱いもやむなし。
18
ENCORE UN SOIR
2016年。フランス語によるアルバム。

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