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BEHOLDER/CRYONIC TEMPLE

 
THE LEGENDS BEGINS/BEHOLDER
2001年。男女ボーカル、ギター2人、キーボードを含む7人編成。イタリア出身。男声ボーカルが中心に作曲し、ボーカルは男女同等に分担する。コーラスにバックの楽器演奏者は加わらず、男女ボーカルとシークレット・スフィアのボーカルの3人でやっている。歌詞は物語になっており、歌詞の間に物語の成り行きが書かれている。舞台は古代の世界であるが、設定された固有名詞を見る限り、「スター・ウォーズ」を参考にしたことは明らかである。物語に合わせ、キーボードはストリングスを中心とし、サウンドはヨーロッパ型ヘビーメタルのようにバスドラムを連打する。ラプソディーほど大仰ではない。女声ボーカルが入ることによって聞き手の意識がそこに集中する。そこでサウンドの中心が決まるので女声ボーカルの貢献は大きい。「ジ・エインシェント・プロフェシー-ザ・ジャーニー」はクラシック音楽を下地にしていると思われる。
 
WITH FOR DESTRUCTION/BEHOLDER
2002年。キーボードが交代し、ドラムが抜け6人編成。今回も物語があり、曲が関連している。物語の進行を説明するコメントはなく、歌詞とサウンドによってすべてが語られる。前作とは異なり、舞台は現代となっている。アルバム1枚で完結し、主人公の敗北で終わる。しかし、演奏の部分ではそうした雰囲気は出ず、SEによって表現されるのであれば演奏は単に演奏に過ぎなくなる。サウンドは前作とほぼ同じ。
 
LETHAL INJECTION/BEHOLDER
2004年。ベースが交代し、ギターが抜け5人編成。ドラムは正式メンバーにはなっていないがメンバーと同等の扱いを受けている。ジャケットからして前作までとは雰囲気が違う。曲はすべて主人公である「俺」が見たり思ったりしたことを題材にしている。最も大きく変わったのはキーボードで、シンセサイザーでしか出せない音を多用し、ラビリンスに近くなっている。ドラムがこれまでどおりスピーディーであるため、ヨーロッパ型ヘビーメタルのサウンドにとどまっていると言えるが、少しサウンドを変えればゴシック・ロック、あるいは種類の違うラウド・ロックで成功する可能性がある。曲も短く、平均4分で終わるのは親しみやすい。
 
CHAPTER I/CRYONIC TEMPLE
2002年。ギター2人、キーボードを含む6人編成。イタリアから出てきているが、メンバーはスウェーデン出身。マノウォー、ハロウィン、ハンマーフォールに強い影響を受けていることがあからさまにサウンドに出ている。ハロウィンとマノウォーを聞いて育ち、1997年のハンマーフォールの成功によって登場したバンドだろう。1、2曲目はボーカルがマノウォーのエリック・アダムスに似ており、「ザ・ゲイトキーパー」はハンマーフォール、「リバース・オブ・ペイン」はアイアン・メイデンそのままのサウンドだ。
 
BLOOD,GUTS&GLORY/CRYONIC TEMPLE
2003年。メンバーの集合写真は5人で、メンバーの紹介はベース、ドラムを除く4人になっている。アルバム全体のイメージが統一され、ハンマーフォールに声量のあるボーカルが乗っている感じだ。ボーカルはやや一本調子で、マノウォーのエリック・アダムスやブラインド・ガーディアンのハンジー・キアシュ並みの表現力を備えれば同系統のバンド群から抜け出せる。前作と同様、バスドラムを連打する曲が多く、キーボードは雰囲気作りのためバックを覆っているだけでメーン・メロディーはとらない。このアルバムで日本デビュー。
 
IN THY POWER/CRYONIC TEMPLE
2005年。前作と同路線。「守護神伝」のころのハロウィンのようなギターが増えた。曲はいずれも水準以上だが、サウンドに個性があればさらに人気を得るのではないか。過去に人気を得たヘビーメタルのエッセンスを凝縮したようなサウンドは、ある程度の人気は得られるが、それ以上にはならない。

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