BADLANDS

  • オジー・オズボーンのギター、ジェイク・E・リーとブラック・サバスのボーカル、レイ・ギラン、ドラムのエリック・シンガーと結成したバンド。
  • アメリカ出身。古風なハードロックだったが、レイ・ギランの死亡により解散。
  • デビュー盤はレイ・ギランの歌唱力が最も分かりやすい形で聞けるアルバムとなっている。

1
BADLANDS

1989年。オジー・オズボーンのギター、ジェイク・E・リーが、オジー・オズボーン脱退後に結成したバンド。ボーカルは元ブラック・サバスのレイ・ギラン。ドラムも元ブラック・サバスで、後にキッスに加入するエリック・シンガー。レイ・ギランのボーカルがジェイク・E・リーのギターと対等もしくはそれ以上の実力を出している。サウンドはギター中心のややブルース寄りハードロック。曲調は明るくなく、自らの音楽をストレートに音にした感じ。レイ・ギランはホワイトスネイクのデイビッド・カバーデイルとブラック・サバスのトニー・マーティンに似ているが、その2人ほど粘着性はない。「ランブリン・トレイン」のボーカルは秀逸。「ハイ・ドライバー」収録。全米57位。

2
VOODOO HIGHWAY

1991年。ドラムが交代し、MR.BIGのボーカル、エリック・マーティンの弟であるジェフ・マーティンが加入。ジェフ・マーティンは前任のレーサーXではボーカルだった。前作はストイック(禁欲的)な印象もあったが、このアルバムは前作の路線を変えない範囲で一般にも受け入れられやすい曲が増えている。「ファイアー・アンド・レイン」はジェイムズ・テイラーのカバー。全米140位。

 
DUSK

1999年。未発売のアルバム。92年録音。翌年レイ・ギランは死去。「ブードゥー・ハイウェイ」の路線。これまでのサウンドと各メンバーの実力からして、当初の録音と最終的な作品との差はあまりないはずだ。ボーカルの二重ダビングができないことくらいか。ハードな曲がなく、ひたすら理想とする音楽に傾倒している。商業的成功を考えていない音。

 
SUN RED SUN/SUN RED SUN

1997年。アンスラックスのボーカルだったジョーイ・ベラドナのバンド、ベラドナのギター、アル・ロマノのバンド。ボーカルはレイ・ギラン、ドラムはブラック・サバス、レインボーのボブ・ロンディネリ、ベースはアリス・イン・チェインズのマイク・スター。8曲のうち2曲はボーカルがロイヤル・ハント、アーテンションのジョン・ウェスト、2曲はアル・ロマノ。サヴァタージのギター、クリス・キャファリーが1曲で参加。作曲でジョーイ・ベラドナ、ギランのベースのジョン・マッコイが参加している。レイ・ギランは前半4曲で歌っているが、曲の質も含めて前半と後半の出来の差が大きい。このアルバムで確認できるのは、ジョーイ・ベラドナとジョン・マッコイの作曲能力の突出だ。ジョーイ・ベラドナの曲はアンスラックスに近い。ジョン・マッコイの「アイ・ノウ・ア・プレイス」は場違いなくらいにすばらしいブリティッシュ・ハードロック。アル・ロマノのボーカルはうまいとは言えない。

RAY GILLEN 5TH ANNIVERSARY MEMORIAL TRIBUTE

1998年。サン・レッド・サンのアウトテイク集。曲ではないものが1曲ある。

LOST TRACKS

1999年。サン・レッド・サンのアウトテイク集。ライブの2曲のボーカルはジョン・ウェスト。曲ではないものが1曲ある。

 
DREAM RUNNER/PHENOMENA II

1985年。トラピーズの作曲をしていたトム・ギャレーのプロジェクト、フェノメナの2枚目のアルバム。ブリティッシュ・ハードロックのアーティストが多数参加。11曲のうち、レイ・ギランが4曲、トラピーズ、ディープ・パープルのグレン・ヒューズが3曲、ナイトウィング、ブロンズ、GTRのマックス・ベーコンが2曲、キング・クリムゾン、エイジアのジョン・ウェットンが2曲でボーカル。ギターはトラピーズ、ホワイトスネイクのメル・ギャレー、シン・リジーのスコット・ゴーハム、バウワウの山本恭司、バッジーのジョン・トーマス、ベースはホワイトスネイクのニール・マーレイ、ドラムはア・ハのマイケル・スターギス、バウワウの新見俊宏、キーボードはア・ハのニール・ヨハンセン。このころ、レイ・ギランはブルー・マーダーのメンバーだった。実力通りのボーカル。山本恭司のギターは曲の雰囲気に合っていない。